油与商店店長です。今週から【ふぐの子】の本漬け作業にかかっております。塩漬けした後、ふぐの卵巣を塩上げするところから作業の開始となります。
長期間塩漬けしたふぐの卵巣は水分が抜け、固く締まった状態になっております。これは塩の浸透によるものですが、卵巣の体積は塩漬け前に比べ約2割減っています。(この値は凡その平均で、ふぐの漁獲時期により体積の減り方は前後します)
薄く赤い水は、ふぐ卵巣から抜けた水分です。この水は、塩によりふぐ毒(テトロドトキシン)が溶けだしたものに依ります。この時、ふぐの卵巣の毒は約30~50マウスユニットまで減っています*(塩漬け前は5,000~10,000マウスユニット)。
タンクから卵巣を取り出して洗い、卵巣の大きさを選別し、糠に漬け込む本漬け作業に入ります。
*小沢千重子「化学と生物」~フグ卵巣のぬか漬けではなぜ中毒しないか?
より
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