油与商店店長です。さて、この時期・・冬場から春先にかけては漬物作りの盛り・最盛期であります。
この時期の魚は非常に脂ののりが良いためです。また、発酵が盛んになる梅雨時期を越すと、一気に漬物が美味しくなるので、それを目掛けておおよそ1年分の商品の漬け込みを行います。
それとこの時期、もう一つ重要なのは木桶が【いしる】を吸い込む時期でもあります。
1日の温度の寒暖の差が10℃以上あるとき、木桶の表面に浸してある【いしる】は桶の中に吸い込まれるように入っていってしまいます。
この【いしる】を切らさないよう、桶の表面の蓋の上に浸っている状態を保ち続けることが非常に大切なのです。
そもそも【いしる】とは、うるめいわし の魚醤のことです。
天然のアミノ酸がたっぷり含まれております。また、自然増殖した酵素・酵母・発酵微生物も含まれておりますから、自然発酵を助成します。ですので、糠漬けの味を大きく左右する天然の調味料としての役割を果たします。
この時期の漬物は、この【いしる】を何度も吸い込むので美味しくなるのです。