へしこの仕込~寒さば入荷

油与商店店長です。こんかいわしの本漬けと同時進行で、【へしこ】の塩漬け作業も先週から開始しております。

 

【へしこ】とは、さばの糠漬け(ぬかづけ)のことです。今回はその原料となる鯖の話です。

 

【寒さば】という言葉は聞いたことのある方は多いと思います。

冬場に水揚げされた真さばを、【寒さば】といいます。

 

この【寒さば】が実に脂がのって美味しいのです!!

 

冬場の寒い時期の魚は、概ね体の中に脂分を貯め込みます。海水温の低さと潮の急な流れに耐えうるためです。

油与商店では、この【寒さば】にこだわり、美味しい糠さば・へしこを製造しております。

 

今回仕込んだ【寒さば】は、北太平洋海域のもので、千葉加工のものです。

 

身が肉厚で、しかもお腹の部分も厚くなっており脂ののりも上々です。

 

そして、皮の部分が鮮やかな青色になっています。この青さは寒い時期のさばならではのものです。


この【寒さば】を塩焼きしてみると、身も腹も肉厚のせいか、ジュージュー音を立て、特にお腹の脂はぷちぷちと浮き出ていました。

 

この【寒さば】は、今の塩漬けの後、糠に本漬けし約1年の時を経て発酵熟成させ、美味しい糠さば・へしこに仕上がります。