2015年
1月
13日
火
真さばとごまさば
油与商店店長です。
先週末より、糠さばの仕込作業を開始しております。フィーレ(三枚おろしをしたときの魚の片身のことで、
背骨のついていない食べやすい状態の身をこう言います。)のさばを自然解凍し、皮の方ではなく身の方を上にしてタンク内に交互に並べ、塩を振っていきます。
実は今年、いや昨年より糠さばの原材料となる、さばの入荷量が減少しています。これは、青魚(さんま、あじ、いわし等)特有なのですが、例えばさんまの漁獲量が多い年は、その他の青魚の漁獲量が少ないという傾向があり、昨年よりさばの漁獲量が少ないのも一因です。
また、漁獲管理が厳格になったことも原因の一つです。生物資源を維持するため、漁船1隻ごとに漁獲枠を設ける厳格な管理がスタートしたのです。
そのため、原材料の確保という面で、過去にないほどの厳しい環境に、水産加工に携わっている者がたっています。
2014年
10月
17日
金
ふぐ重し乾燥
油与商店店長です。
先月初旬から始めた、ふぐの仕込作業がようやく佳境を迎えてきました。
以前、ここでも記したとおり、5・6月に仕入れ内蔵を除去したふぐは一旦凍結し秋口のこの時期に身卸し・塩漬け・天日干しといった作業を行います。
今回は天日干し後のふぐの乾燥を更に強くするための話です。
2014年
5月
14日
水
ふぐの卵巣(ふぐの子)塩上げ作業
油与商店店長です。今週から【ふぐの子】の本漬け作業にかかっております。塩漬けした後、ふぐの卵巣を塩上げするところから作業の開始となります。
長期間塩漬けしたふぐの卵巣は水分が抜け、固く締まった状態になっております。これは塩の浸透によるものですが、卵巣の体積は塩漬け前に比べ約2割減っています。(この値は凡その平均で、ふぐの漁獲時期により体積の減り方は前後します)
2014年
4月
16日
水
ふぐの子仕込み中~今季2度目
油与商店店長です。今週から再び【ふぐの子】の仕込み(今季2度目)を開始しております。今回冷凍庫から出庫した分は1・1トンほどです。
解凍後、まずタンクにふぐの卵巣を1段に並べていきます。その際、均等に塩が振りかかるよう、なるべく隙間がないように1腹ずつ並べます。
2014年
4月
04日
金
ぶり糠漬けの漬け込み
油与商店店長です。糠漬けが美味しくなる梅雨時期に目掛け、今月も仕込み作業が山積みで日々こなしております。
4月に入り、ふぐの子(ふぐの卵巣)の糠漬けの本漬け、へしこの原材料であるさばの塩漬け、そしてぶりの糠漬けの本漬け作業を同時に進めております。今回はぶり糠漬けの話を。
先月初旬に入荷し即塩漬けしたぶりを、切り身にしていきます。
2014年
4月
02日
水
ふぐの卵巣(ふぐの子)塩漬け作業
油与商店店長です。先月初旬に解凍したふぐの卵巣を、先月末までに全量、塩漬け終了しました。
塩漬け用のタンクにふぐの卵巣を1ケずつ並べ、一段並べ終えると表面が真白になるほど、いわば塩で埋め込むような感じで塩をまぶしていきます。その際の塩量は、ふぐの卵巣の約30~40%です。
その上に再度ふぐの卵巣を並べ、塩を同様に振るという作業を繰り返していきます。
2014年
3月
25日
火
平ふぐ天日干し
油与商店店長です。商品の在庫で、【平ふぐ粕漬け】が少なくなってきたため、急いで仕込み中です。
この平ふぐ、3枚卸しした東シナ海のさばふぐを、さらに開きにしたものです。この形状が平べったくなっているため、そのように呼ばれております。また笹の葉に形が似ていることから笹ふぐ(笹干ふぐ)とも呼ばれることもあります。
昨日は日中、日差しの加減も良く、涼しい風も吹いていたので、絶好の干し物日和でした。平ふぐを天日にさらすことで、旨味の成分の素であるアミノ酸を多く生成し、また水分が少なくなることでその旨味が凝縮するという利点があります。
さらに、乾燥を強めると(水分を少なくするという意)酒粕の味が浸みこみやすいという点もあります。
そして、実際の召し上がる際の歯ごたえが格段に良くなります。天日で干さないものを漬け込むと、粕の水分でふぐが柔らかくなり、上手く包丁でスライス出来ません。仕上がりの商品がべちゃっとした食感になってしまいます。
半日ほど干したあと(この長さは干す量・季節・温度帯でその都度変動します)、こだわりの酒粕【常きげん】で漬け込みます。
2014年
3月
06日
木
寒ぶり入荷
油与商店店長です。3月に入り、価格が安定してきた時期を狙い、【寒ぶり】を立て続けに入荷しました。
鰤は、春には日本海を北上し、秋になると青森から南下し、佐渡島・富山湾、そして能登半島を越えて戻ってきますが、11月~3月に戻ってきた脂ののった大型の鰤を一般的には【寒ぶり】といいます。
2014年
2月
22日
土
へしこの仕込~本漬け
油与商店店長です。今月は専ら、さばの糠(ぬか)漬け、【へしこ】の漬け込み作業となっております。
塩漬けしたさばを、順次糠漬けしていく本漬け作業です。
塩漬けし水分が抜け締まったさばを、ざるにあけ、水切りします。その際、大きさの選別もします。
2014年
2月
01日
土
塩蔵作業
油与商店店長です。今回は塩の話です。
この写真は、3枚卸しのさばをタンクに塩漬けしたものです。このタンクに、盛り山にしてさばを塩漬けします。
糠に漬けこむ前に、さば・いわしといった魚を塩漬けするところから、仕込み作業の開始となります。
2014年
1月
30日
木
へしこの仕込~寒さばの鮮度
油与商店店長です。今回は、鮮度感を示す話を。
この【寒さば】は静岡加工のものです。
背の色が鮮やかな青色です。
そして、つやつやに光輝いています。これは鮮度が良いうちに加工された証拠です。
2014年
1月
29日
水
へしこの仕込~寒さば入荷
油与商店店長です。こんかいわしの本漬けと同時進行で、【へしこ】の塩漬け作業も先週から開始しております。
【へしこ】とは、さばの糠漬け(ぬかづけ)のことです。今回はその原料となる鯖の話です。
【寒さば】という言葉は聞いたことのある方は多いと思います。
2014年
1月
18日
土
こんかいわしの仕込~うるめいわしの頭取り&塩漬け
油与商店店長です。
油与商店では【こんかいわし】の漬け込み作業に入っております。
この【こんかいわし】とは、いわしの糠漬け(ぬかづけ)のことです。
昔、魚を保存させるのが目的で作られ始め、今では嗜好品・珍味として親しまれています。
原料には【うるめいわし】を用いるのですが、頭を除去し漬け込んでいくので、頭取り作業を行います。包丁を使わず、手で素早くむしり取っていきます。
この作業は包丁を使わず、手で素早くむしり取っていくという手作業です。
これは、1回に捌く量が大量なためです。
2014年
1月
18日
土
こんかいわしの仕込~うるめいわしの“目利き”
油与商店店長です。
今年は年始より【こんかいわし】の仕込み作業にかかっております。
日本で「いわし」といえば、ニシン科の「真いわし」と「うるめいわし」、カタクチイワシ科の「かたくちいわし」計3種を指します。油与商店では、【こんかいわし】の原料となる鰯に「うるめいわし」を用います
2013年
10月
08日
火
続・ふぐ天日干し~八の字の模様
油与商店店長です。
只今、本日分のふぐ天日干し終了いたしました!
前回の話の続きで、干し上がったふぐには、身の中心部分に、漢数字の【八の字】のような模様があります。
赤い(茶色)の模様がそれです。
以前、ふぐ身卸しの話で大名おろしのことを書きました。
骨に身が残りやすい卸し方で、贅沢という意味で大名おろしと言います。
この【八の字】の模様がはっきりと見えるものは、綺麗に上手く身卸し出来た”証し”です。
2013年
10月
08日
火
ふぐ天日干し
油与商店店長です。
15~17時間塩漬けしたふぐ身を、天日干しします。
1枚1枚、簾(す)に並べていきます。
頭から尾を両手で伸ばし、またうす腹の部分を広げて、身の方を上にして並べます。
1日のうち、早朝から夕方にかけ天日に干していきます
2013年
10月
07日
月
続・ふぐ塩漬け~塩の適量
油与商店店長です。前回の【ふぐ塩漬け】の続き・・・塩の適量の話です。
ふぐ身に対する塩漬けに必要・適量な、塩加減というものは微妙で難しいものです。
塩加減が弱いと、天日干しした際、
①ふぐ身・身欠きふぐの仕上がりが赤くなります。
②また、身が薄くなります(但し、長さは変わりません)
これが、塩加減が弱い・甘い時の目安です。
2013年
10月
07日
月
ふぐ塩漬け
油与商店店長です。
血合いを取り、清水に暫くさらしたふぐ片身を塩漬けします。
油与商店では、バケツ一杯のふぐ片身に対し、適量の塩を振りかけます。
2013年
10月
06日
日
ふぐ血合い取り
油与商店店長です。
身卸ししたふぐの、血合いの部分を取り除きます。手で毟り取る感じです。
この血合い、ふぐの場合はカマ下に着いてます。
2013年
10月
01日
火
ふぐ身卸し
油与商店店長です。
皮を剥き、清水にさらしたふぐを、今度は3枚に卸していきます。
卸し方は、三枚卸しではなく、大名おろしです。
大名おろしとは、切り込みを無しでいきなりおろす捌き方。
通常の魚の卸し方、三枚卸しでは、背や腹に切り込みを入れ卸していくのですが、ふぐは手を掛けず簡略し捌きます。
名の由来は、中骨に身が残ってしまい、贅沢なので大名と云うそうです。
2013年
9月
25日
水
ふぐ皮むき
油与商店店長です。
顎を取り外したふぐを、今度は皮を剥いていきます。
まず、臍の部分から尾にかけ、左右に包丁で切れ目を入れていきます。
この切れ目は、皮を剥きやすくするためです
2013年
9月
24日
火
ふぐの顎肉(あごにく)
油与商店店長です。
5,6月の旬の時期に水揚げされたふぐ(ごまふぐ)は、卵巣または白子を取り出し、そして肝臓などの有毒部位を除去し一旦凍結します。
これは、その時期はちょうど梅雨時期であり、その晴れ間でも暑すぎ風が無く自然乾燥にむかないからです。
秋口にふぐを解凍し調理にかかります。
まずは、ふぐの顎を外します。こちらがふぐの顎。
2013年
9月
19日
木
ふぐ加工再開始
油与商店店長です。
今週から、ふぐ加工を開始しております。
このふぐは、今年の5月半ばから7月初旬にかけ日本海で水揚げされ、入荷しすぐに白子・または卵巣を取り出したものを瞬間凍結してました。
2013年
5月
30日
木
ごまふぐ入荷
油与商店店長です。
昨日、約750kgのごまふぐが油与商店に入荷されました。
今月の半ばより、入荷し続けているのですが、昨日は今季で最も量が多かったです。
今回は主に、石川県で水揚げされたもの。能登半島の、珠洲・蛸島のものと、能登町・宇出津のものがメイン。あとは、新潟の親不知や、京都の舞鶴のものも入荷いたしました。
2013年
5月
26日
日
ごまふぐ初入荷
油与商店店長です。
今回のものは、主に丹波から高浜にかけて水揚げされたもので、約500kgほどの入荷となりました。
このごまふぐは、棒ふぐの原材料となるものです。
2013年
1月
17日
木
平ふぐ粕漬けの漬け込み
油与商店店長です。
またまた、漬け込みの報告です。
今回は【平ふぐ粕漬け】
前回ご紹介した【棒ふぐ粕漬け】と違い、【平ふぐ】というものの粕漬けです。
2013年
1月
12日
土
棒ふぐ粕漬けの漬け込み
油与商店店長です。
昨年末、大量に出荷した商品の補充のため、新年早々急ピッチで漬け込みにかかっております。本日は【ふぐ粕漬け】
干し上がったふぐの身を1本ずつ並べ、丁寧に酒粕を塗り込んでいきます。
このふぐは、日本海で水揚げされた【ごまふぐ】で、内臓除去、三枚卸し、水洗いし、その後約半日塩漬けしたあと、また水洗いし4、5日天日干しにしたものです。
天日で干し上げることにより、さんさんと輝く太陽の力と海からのさわやかな風がを受け美味しく仕上がります。
漬け込みから数か月、低温状態でゆっくりと熟成させていきます。
包丁がスムーズに入っていくほどの柔らかさになれば、ふぐ身の中心まで酒粕が浸透し美味しい食べ頃となります。
2013年
1月
08日
火
かわはぎ糠漬けの漬け込み
油与商店店長です。
昨年末、大量に出荷した商品の補充のため、新年早々急ピッチで漬け込みにかかっております。
本日は【かわはぎ糠漬け】
かわはぎの生地を大きさ毎に選別します。 次に、1桶に漬け込む数量を読み込みます。
この生地は味醂等で甘味が付いてあるものです。このまま食べても、また軽く炙っても十分おつまみとしてイケるものです!
2012年
10月
02日
火
糠にしんの漬け込み
油与商店店長です。
10月に入りめっきり肌寒くなってまいりました。
さて、油与商店ではふぐの糠漬け漬け込みに続き、大急ぎでにしんの漬け込みも始めております。
にしんという魚は、春が旬の魚です。本来、春先(3月から4月にかけて)に1年分ほど漬け込むのですが、今年の夏場売れ行きが良く、仕込みの予測がずれてしまい慌てて漬け込むことになりました。
なんとか荷受(市場内)にあった在庫を確保し、一安心というところです。
このように、手作業で1本1本丁寧に漬け込んでいきます。